riality
彼が帰ってくるまでおきておこう
私は携帯をじっと握り締めて
帰りを待つ
携帯が鳴った
浩也からだった
『もしもし由愛ちゃん♪』
昨日のは間逆だった
『ねえ、なにしてるの?ご飯できてるよ』
『あーー俺今キャバクラ』
もう頭がおかしくなってしまったんじゃないか
現実かどうかたしかめる
嫌でも確かめなくても現実だ
私の目の前にある時計がしっかり動いている
自分をつねっても痛い
『かえってきてよ』
『もうお前いらない』