riality
浩也が帰ってくる
「ねえ、私働こうかな」
小さなところから挑戦してみる
「は?なんで?」
「毎日おなじことばっかりつまらないよ」
「俺の帰り待っとくのがつまらないの?」
いつもこうなる
いつも自分ばっかり
だけど正直養ってもらってるから
口答えなんて出来る立場ではない
「近所に事務のお仕事があったんだけど」
「うんそれで?」
あいかわらず嫌そうな顔をしている
こうなることは
わかっていたけど
「だって浩也の好きなもの
私のお金で買ってあげたいし」
ちょっと照れくさそうに笑う浩也
彼は単純
「わかったいいよ」
自分のためだとわかった瞬間に
すぐに承知してくれた