ドラマチックSボーイ
2*天使のキスと悪魔の微笑み
「…い、舞!」
「わっ!あ、ごめん。」
気がつくと、私の顔をのぞきこんでいる静くんがいた。
「もう終わったの?」
「ああ、ゲスト出演だからな。
楽屋行くぞ。さっきの話の続きしてやる。」
そう言った静くん口調は、
さっきの蓮見静の口調とは全く違っていて、滝沢静に戻っていた。
「ほら、入れよ。
あとで賢一が来るから。」
楽屋のドアを支えながら、入室を促す静くん。
「うん……。」
そして私は楽屋の中に入る。
たくさんの不安を抱えながら。