ドラマチックSボーイ
誰かが駆け込んでくる音がして、
私は咄嗟に『開』のボタンを押した。
そして開いたドアから滑り込んできた人を見て、
私は一瞬にして目を疑った。
「----…」
…うそ…なんで…。
「ありがとうございま…、…!」
相手も私に気づいたのか、
最後までお礼を言わずに言葉を失った。
それはあまりにも突然で、タイミングの悪い再会。
「まのか…ちゃん…?」
「舞、ちゃん…?」
6年前、
私を夢から現実へと突き落した人物、
『…もうヤダよ…辞めたいよ…。』
如月まのか。