ドラマチックSボーイ




誰かが駆け込んでくる音がして、
私は咄嗟に『開』のボタンを押した。



そして開いたドアから滑り込んできた人を見て、
私は一瞬にして目を疑った。




「----…」


…うそ…なんで…。



「ありがとうございま…、…!」


相手も私に気づいたのか、
最後までお礼を言わずに言葉を失った。




それはあまりにも突然で、タイミングの悪い再会。



「まのか…ちゃん…?」


「舞、ちゃん…?」



6年前、
私を夢から現実へと突き落した人物、


『…もうヤダよ…辞めたいよ…。』



如月まのか。





< 147 / 257 >

この作品をシェア

pagetop