ドラマチックSボーイ
静くんの真っ直ぐな瞳とストレートな言葉に、私は抵抗する力さえも失う。
「何回云わせればわかるんだよ。
…あ、カラダじゃないとわからない?」
「ここ…ッ、テレビ局…。」
「………。」
静くんは私の言葉で現実に戻ったのか、
ゆっくりと掴んでいた私の肩を離した。
圧迫から解放した肩はヒリヒリして、
凄い力で押さえ付けていたんだと実感したのと共に静くんの怒りが伝わった。
「…わからないよ。なんでそんなに怒るの?
まのかちゃん、悪い子じゃないよ。
…そりゃあ私が夢を諦める原因になった人だけど、
当時は本当に辛かったんだって分かるから…。」
「『当時は』だろ?」
「え…?」