ドラマチックSボーイ
「…実は今回、もう1人イメージガールがいるのですが…」
CMを担当するディレクターさんがおずおずとこぼす。
「…え?私は今回マイだけだと聞いたのですが…。」
鈴さんが眉をしかめてディレクターに問うた。
もう1人の…イメージガール…。
「それが…急遽決まったことなんで…わたくし共はどうにも出来なくて…。」
完全に目が泳いでるディレクターさんは覇気がない。
広報の人も、1番右に座っているプロデューサーさんでさえこちらに目を合わせない。
一体どうなってんの…?
「それとですね…。」
「まだなにかあるんですか?!」
半ギレ状態の鈴さんが身を乗り出す。
「すっ、鈴さん落ち着いてっ!!」
私はすかさず取り押さえる。