ドラマチックSボーイ




私は一度頭を冷やしてもらえるよう、
鈴さんに少しの休憩をお願いした。




一人になった多目的室は、
時計の針の音しか聞こえないほど静かで
少しずつだけど気分が落ち着いてくる。



恋で仕事が出来なくなるんて思ってもみなかった。



他の女優さんとかにそれを言ったら、

嘲笑われるか鈴さんみたいに怒られるかのどっちかだろう。



バカだ私……



自分自身を咎めて机に頬をくっつける。


机の冷たさが、また私に冷静を取り戻させた。






「ちょっとー、まだ立ち直れないの?」


「へっ?」





< 188 / 257 >

この作品をシェア

pagetop