ドラマチックSボーイ
私は一度頭を冷やしてもらえるよう、
鈴さんに少しの休憩をお願いした。
一人になった多目的室は、
時計の針の音しか聞こえないほど静かで
少しずつだけど気分が落ち着いてくる。
恋で仕事が出来なくなるんて思ってもみなかった。
他の女優さんとかにそれを言ったら、
嘲笑われるか鈴さんみたいに怒られるかのどっちかだろう。
バカだ私……
自分自身を咎めて机に頬をくっつける。
机の冷たさが、また私に冷静を取り戻させた。
「ちょっとー、まだ立ち直れないの?」
「へっ?」