ドラマチックSボーイ
5*切なさを、君に。
「マイちゃん!」
スタジオに入ろうとしたとき、
樹くんに2回目の後ろから声をかけられた。
私は振り向き樹くんと向き合った。
瞬間、彼がフッと目を見開いた。
「………。」
無言で私を上から下まで見つめる樹くんに
恥ずかしさと不安が込み上げた私はすかさず尋ねる。
「え…、ダメ、かな……?」
「いや。真逆だよ。めちゃくちゃ綺麗。」
「………っ///」
綺麗な男性(ヒト)が綺麗と言ったものは、
たとえ実際そうじゃなくても綺麗に見えると勝手に思ってしまっている私。
お世辞でも…嬉しい。
彼の言葉に自信がつき、私はマイへと切り替える。