ドラマチックSボーイ
2*新たな同志
私の行為で室内に静寂が訪れた。
まのかちゃんは叩かれた左頬を抑えて目を見開く。
私は弧を描いた右手のひらを下ろし、彼女と向き合った。
「違うよ……そんなところじゃない…」
気がつけば視界は霞み、声が震えている。
うまく口を紡げない…。
「そんなの、まのかちゃんじゃない!
私が憧れた、キラキラしたまのかちゃんじゃない!」
「もうそれは通用しなくなったのよッ!!!」
私の声に負けないくらい轟いたまのかちゃんのソプラノ声。
「…あたしだって、あの時みたいに戻れれば…こんなことしなくて良かった…。」
でもそれはすぐにしぼんで彼女の涙が代わりに溢れる。