ドラマチックSボーイ
「泣き虫。」
「…っ。」
静くんの大きな手が頬を撫で、
親指で一粒の涙をすくった。
「…っ、守れなくてゴメンね。」
カラカラの声で必死に伝える。
すると彼は微笑んで言った。
「…ビックリした。
舞は約束ですら忘れてるかと思った。」
「なっ・・・!?」
「だって12年も前でしかもお互い幼かっただろ?
無謀な約束なんて簡単に出来るよ。」
静くんも、同じことを思っていたんだ――…