ドラマチックSボーイ
2*波乱のスクールライフ
「おはよー…」
静くんが学校に着いてから数分後。
私はいつもより重い足取りで教室に入る。
静くんとはクラスが別だけど、
クラスの女子のほとんどが静くんの話題で飛び交っていた。
「おはようじゃないでしょ舞!!
昨日電話で言ったよね?明日蓮見静が転校してくるって!!」
怖い顔をして私の机を何回も叩きながら加奈子は言った。
「わかってるけど、そこまで興味ないから。」
「もー…あんたってホント江戸時代の人みたい。」
加奈子は腰に手を当て、溜息をしながら呆れてしまった。
テレビの無い時代の人と言いたくてそう言ったみたいだけど、
意味不明だよ。
そう考えながら私も溜息をしてしまった。
思わず昔の親友だったことは隠したけど
いいよね…?
静くんは『内緒にして』なんて一言も言わなかったけど、
変な噂とか立てられたら困るし…
これからずっと隠していかなきゃ。
ホントはもっと、たくさんお話したかったな。
……芸能界の、コト。