ドラマチックSボーイ
「静の女だろ?やっぱり清楚な感じが…」
「いや、静くんを驚かすならちょっとセクシーの方がいいんじゃない?」
「白のワンピースって用意できる?」
「………。」
メイクされている後ろのほうでは、
どうやら私が着る衣装を選んでいるらしい。
それよりも私…
「静くんの彼女じゃないのに…」
「………え?」
私の一言に、部屋にいる全員が手を止めた。
「舞ちゃん、それ本当…?」
真琴さんが青い顔をして尋ねる。
「あ…はい。」
でも自分自身、よくわかんない…
とりあえず肯定の返事をすると、
さっきまで青い顔をしていた真琴さんが、
今度は何かひらめいたような顔に変った。
「みんな、今の聞いた?
作戦変更!とことん舞ちゃんを綺麗にして、
静のあられもない顔を一緒に拝もうじゃないの!!」
「「おおーーーっ!!」」
…な、なんだあ…???
真琴さんの発言に私はただ首を傾げるだけだった。