君の消えた青空にも、いつかきっと銀の雨
ギリギリと引き千切られるように胸が痛んで、破裂しそうな熱い塊りが込み上げて喉を膨らます。
上を向く唇から、悲しみが吹き出すようにあふれ出た。
「う……あ……あぁーー……」
息が苦しい。胸が潰れそう。目と鼻が灼けそうに痛くて、我慢できない。
どれほど泣いても泣いても次々と涙は流れ、嗚咽は止まらない。
「凱斗、凱斗、凱斗ぉ……」
しゃくり上げる声に、好きな人の名前が混じる。
届かない想いと声は、闇と雨に包まれて地に落ちた。
それでも恋しくて、恋しくて、恋しくて、たまらない気持ちが喉を突き破るようにあふれてあふれて……。
涙も想いも、どうしても止まらない。
「好きだよぉ……凱斗、好きだよぉ……」
そうやって声に出すたび、鋭い爪に掻き毟られるような強い痛みと切なさが募る。
それでも、言わずにいられない。声に出さずにいられないの。
だからせめて、言わせて。
誰にも届かないと知っているからこそ、お願いだから言わせて。
「あたし、凱斗が好きだよ。友だちなんて、ほんとは、友だちだなんて……」
切ない痛みに耐えかねて、震える声も、ついに止まった。
あとはもう、その場から一歩も動くことすらできず、あたしは、夜の闇に包まれて泣き続けるしかなかった。