君の消えた青空にも、いつかきっと銀の雨
それからしばらくの間、うちの学校は落ち着かない日々が続いた。
その日は午前で授業が終了。午後から緊急保護者会。
スクールカウンセラーが毎日学校へ来ていたし、短縮授業が続いて、イジメに関するアンケート調査もあった。
地元のテレビ局も校門前で毎日撮影してたし、学校中がざわついていたんだ。
……でもうちのクラスは、たいして変化は無かったんだけどね。
『ねえ、死んだの誰?』
『1年2組の入江 小花(いりえ こばな)って子だって』
『誰か知ってる?』
『知らない。地味な子だったみたい』
『なに? イジメ? イジメ?』
『わかんない。多分そうなんじゃない?』
『きっとそうだよね。可哀そうにね』
女子達が、他人事としてそんな噂話をする程度だった。