星の砂 **海と空の秘密**
「すいませー……ぶっ!!」
いきなり水をかぶった私。
冷たいし!
何!?
「アユミ…?」
私は、ずぶ濡れになりながら顔を上げた。
そこには、無愛想だけれど、爽やかな顔立ちのイケメンが、ホースを持ちながら立っていた。
大きな体に、ワックスでセットされた茶髪の髪。
耳にピアスをいくつもつけて、イケメンだけれど、見るからにチャラ男。
日に焼けた黒い肌は、いかにも『海とお友達』って感じ。
私の気分の悪さは最高潮。
って言うか、アユミって誰!?
私はここみだっつーの!!
「違いますっ!」
イケメンには目もくれず、メイクと髪を直してから、店内へ入った。