星の砂 **海と空の秘密**
2人は部屋へ入っていった。
ベッドが軋む音が聞こえた。
俺は耳を塞ぎ、その場にうずくまった。
そして、何故だか突然雫が愛しくなった。
決意だけで、変えられるような気持ちではない。
でも、俺は雫を見ようと思った。
好きになろうと思った。
少しずつでもいい。
現実を受け入れ、前に進みたい。
そしていつか、完全に雫を好きになれるように…。
その時は、何よりも大事にしよう。
傷つけ、たくさん辛い思いをさせてしまった分、何よりも愛そう。
お前が俺を嫌いになったとしても、もう俺は離さない。
だから、愚かな俺をもう少し待っていて…。
夏は、もう終わりに差し掛かっていた。
~空side・END~