星の砂 **海と空の秘密**
「違う!空は、ここみを好きなんじゃない!アユミさんのことを忘れられないで、アユミさんに似たここみを追っているだけだよ!」
泣きながら、空を見た。
空の目には、とても悲しそうな目をした私が映っていた。
私は続ける。
「お願い、目を覚まして!アユミさんは死んだの!ここみは、アユミさんじゃないの!」
私を見てくれなくてもいい。
前に進んで欲しい。
神様、お願い。
この願いだけは、叶えて…。
心が、すごい音を立てて崩れていく。
辛い、苦しい、悲しい、嫌だと、悲鳴を上げる。
ごめんね、私。
自分で自分の心をこんなに傷つけて、ごめんね。
でも、好きなの。
空が好きなの。