星の砂 **海と空の秘密**


「私の顔、何かついてます?」


「いや、ごめん。知り合いによく似てたから…。」



そう言って笑った彼の後ろでは、海がひたすら波を打ち返していた。



「俺、空。よろしくね。」



手を差し出され、私は慌ててその手を握り返した。

彼の手は、しっかりした大きな手だった。



「あっ、はい!ここみです、よろしく。」



空くんは、とにかくイケメンだ。


落ち着いた黒髪で、切れ長の目。

きれいな手足に、がっちりした男らしい体。


兄弟だからか、海斗とちょっと雰囲気が似てるけど、あんな奴とは全然違う。

性格も見た目も、正反対だった。


まるで、王子様みたい。


似ていると言えば、肌の色と体格くらい。



モテるんだろうなぁ…。




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