星の砂 **海と空の秘密**


「あれ、海斗は?」


空くんがそう尋ねると、雫が大きく首を横に振った。



「知らなーいっ!」


「ったくアイツはフラフラしやがって…。」



空くんはため息をつきながら、キョロキョロと海岸を見渡した。

その横顔があまりにもかっこよくて、思わず見とれてしまう。



「あ、いた。」



海斗を見つけたのは、不覚にも私だった。


あの茶髪と体格に、今日一日付き合っていたのだから、一目で分かってしまった。

波に乗り、サーフィンをしている姿を見つけてしまったのだ。


生暖かい潮風が吹く海岸で、サーフィンをする海斗の姿をしばらく見つめていた。



悔しいけど、ちょっぴりかっこよかった。



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