星の砂 **海と空の秘密**


私は俊兄から、焼きそばの作り方を空き時間に教えてもらい、焼きそばを担当することになった。

一方、海斗は色々な料理を担当し、手際よく出していた。


やっぱり生意気だ。



「おい、バカ!焦げてる!」


「え? ぎゃーーっ!!!」



海斗の一声で、我に返った。


鉄板の上の焼きそばは、真っ黒に焦げていた。

これじゃ焼きそばじゃなくて、焼き焦げ…。



「ったく、お前何やってんだよ。ほんとドジ。」



海斗はそう言って、焼き焦げをさっさと始末してくれた。

私はそれをつまらなそうな目で見ながら、抵抗する。



「ドジですいませんね。かわいくないし、バカだし…。」


「分かってんじゃん。」


「え!?そこ普通否定するでしょ!?」


「俺はしない。」



海斗は、私のいじけ発言に対応しながら、焼きそばを手際よく作り直した。

その手際のよさは、俊兄顔負けかも…。




< 44 / 143 >

この作品をシェア

pagetop