星の砂 **海と空の秘密**
「何?誰?」
私がそう聞くと、おじいちゃんは新聞から顔を覗かせた。
「え? ああ、じいちゃんの友達の、勝連さんだよ。海の家を経営してるんだが、人手が足りないらしい。ここみ、いいじゃろ?行ってやってくれ。」
「ええ!?」
海の家で働く!?
私は、この家でのんびりと夏を過ごす予定だった。
おじいちゃんの家から海が近いから、一応水着とかは持ってきたけど……。
人と関わりたくなくて、せっかくここまで来たのに。
でも、お世話になるわけだし、おじいちゃんの頼みとなっては仕方ない。
私はため息をつきながら、食べ終わったアイスの棒をゴミ箱に投げた。