星の砂 **海と空の秘密**
第3章 ~今に繋がる水平線~
★過去
そして、朝を迎えた。
今日は、いつになく気分が良かった。
月の光をもらしていたカーテンの隙間から、今度は眩しい朝の光が、私の目を射るように飛び込んできた。
そして、隣で寝息をたてる海斗を見つめた。
私に腕枕をして、ずっと抱きしめていてくれたんだ。
私は微笑んで、海斗の髪を撫でた。
「しーずーくっ♪」
「ここみ~!どしたの?」
昼休み、私は焼きそばを2つ手に持って、雫に駆け寄った。
今日の空はとても青くて、雲はよく形を変えた。
ギラギラの太陽の下、私には気になることが1つ。
「あのさ、海斗って昔好きな人いたの?」
空と海斗の過去。
私はあえて、空の名前を出さなかった。
雫は唸って考え込み、突然ひらめいたような顔をした。