星の砂 **海と空の秘密**
「多分、海斗の部屋かどっかに写真があるはずだよ!何回か写真取ったもん!探してみたら?」
「うん、探してみる!」
私は大きく息を吸い込み、広がる空に向かって吐いた。
空を見上げると、太陽がサンサンと輝き、私たちを照りつけていた。
その日のバイトが終わり、勝連家に戻ると、私は一目散に2階へ駆け上がった。
部屋中のいたるところを探し、物陰などを見て回った。
「これか…。」
海斗の机の引き出しの中に、それを見つけた。
海斗、空、俊兄、雫。
そして、アユミさんらしき人が、しおかぜを背景に、写真の中で笑っていた。
驚いた。
その人は、びっくりするほど私に似ていた。
私の目から温かいものがこみ上げ、水滴となって落ちた。
それは、写真の上に丸く広がった。
写真の中のあなたは、私に微笑む。
ねぇ、海斗。
私を好きになったのは、私がアユミさんに似ていたから?
ねぇ、そうなの…?
そして私は、引き出しの中に、もうひとつお守り袋のようなものがあることに気付いた。
写真と一緒に大事にしまわれていたそれは、きっと海斗の大切なもの。
私は、その袋の中を見た。
中には、星の形をした砂が7つ。
これは、何…?