君に溺れる。
俺はそのまま服を着て、部屋を出る。

「バイバイ」

彼女は俺にそう告げて、部屋を出る。
彼女は俺を最後まで見送る。

俺は部屋を出た瞬間、ドアを背にしてしゃがみ込む。
そして、人目も気にせず泣く。

後ろで耳を澄ませば、ノックする音がする。
そして、彼女の啜り泣く音がする。

< 6 / 8 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop