部活内恋愛‐部恋。‐


試合会場では
ベンチと応援席の部員に
分かれなければいけないため、最後に応援席の部員たちは
選手たちに精一杯エールを送る。

誰も“頑張れ”とは言わない。

だって応援してる私たちも
一緒に戦うんだから…。


少し離れた場所で
健ちゃんと北山くんを見つけた。


健ちゃんは北山くんの背中に
手を当てて声をかける。

健ちゃんは何を言ったのか、
その言葉に北山くんは
声をあげて笑っていた。

そんな二人の姿に感動し、
そして初めて二人の固い絆が
この目で見れた気がした。


私は応援席で部員たちと
二階席に移動し、
応援の準備を始めた。


試合開始まであと1時間―…。

< 63 / 313 >

この作品をシェア

pagetop