my sweet love 〜extra〜
帰るために車に乗り込んだ2人
そこで柚の深いため息が聞こえた
「柚?」
「ん?」
そう言ってこっちを向いた柚の顔は
赤く火照り目も潤んでる
まさかと思って額に手を当てると
悪い予感は当たって
かなりの熱さを伝えた
「我慢してたの?
だから映画館出てから静かだったの?」
「んーん…大丈夫」
「いつから?」
「……」
「ゆず。いつから具合悪かったの?」
「……大丈夫」
「だーめ
ねぇ…もしかして朝から?」
そう言った瞬間
我慢してたかのように
柚の目からは涙がこぼれ落ちた
「…ごめん
ひさびさの……でーと
だったから……」
「泣かないの
俺のこと考えてくれたのね
ありがと。
でも具合のことはちゃんと言わなきゃ
俺いつも言ってるでしょ?
出かけなくたって
柚がいてくれればそれでいいって」
溢れる涙を我慢する柚を
抱きしめて落ち着くのを待ってから
俺は急いで家まで車を進めた