だから君に
そんな黒い道を俺は少しずつ歩いて行った。
この道の先にはあの場所がある。
今までの楽しい思い出の詰まったあの場所が。
だけど、今だけはあの場所に行きたくない。
そんなこと言ったって、行かなきゃいけない。
だから俺は動かしたくない足を動かして、あの場所に少しづつ向っている。
あの場所に着いたら君がいるんだろ?
俺は君に何て言えば良い?
俺は君に何て言いたい?
君は俺に何て言ってほしい?
俺は君に何を言うべき?
考えたって答えが見つかるわけなんてなかった。