だから君に



悔しかった。


俺は小さな拳を強く握り締めた。


手が痛くなっても、握りしめる力を弱めようとしなかった。


「いいよ。」


君の声は確かにいつもの声とは違った。


悲しい声だった。


震えていた。


何だよ…。


俺と同じだったのか。






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