苦いキス*短編*








同じ顔なのに、似たような声なのに、性格が日だまりのような姉と、基本無表情の私まるで正反対。








そんな姉が好きな龍平は顔を歪ませ、私の頭の後ろに手を回し、引き寄せた。



「…ん、ふっ」



角度を変え、私の口内を散々荒らして彼は離れた。



そして、恨めしいとでも言いたげな顔をこちらに向けて言う。







「なんでその声で、顔であいつだけの呼び方で呼ぶんだよ。




分かってるだろ、俺があいつを好きだって」




「知ってる」



「じゃあなんで…」







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