諸々の法は影と像の如し
*
その部屋の傍の木の上で、惟道は息を潜めていた。
外からでもわかるほど、眼下の本殿は清浄な空気に包まれている。
---やはりあ奴ら、ただ者ではないな---
上手くいけば守道に穢れを付けることが出来たかもしれないが、やはり気付かれたようだ。
小さな小石の僅かな穢れを感じる辺り、なかなか出来ることではない。
---部屋の中に入れた石も失敗か……---
魔﨡が叩き落としたのは見ていないが、あの陰陽師二人がいるのであれば気付いただろう。
ち、と小さく舌打ちし、惟道は章親が閉めた戸を睨んだ。
外からでもわかるほど、眼下の本殿は清浄な空気に包まれている。
---やはりあ奴ら、ただ者ではないな---
上手くいけば守道に穢れを付けることが出来たかもしれないが、やはり気付かれたようだ。
小さな小石の僅かな穢れを感じる辺り、なかなか出来ることではない。
---部屋の中に入れた石も失敗か……---
魔﨡が叩き落としたのは見ていないが、あの陰陽師二人がいるのであれば気付いただろう。
ち、と小さく舌打ちし、惟道は章親が閉めた戸を睨んだ。