アイドルとわたし






「本物…です…(笑)」






「なんで、そんな方が真央を?」





「完全に私の一目惚れでした。



ライブに来てくれているファンの子の顔はだいたい覚えていているんですが




その後たまたま街で見かけて、話しかけて。




もちろん職業柄、恋愛はしてはいけないと思っていたんですけどやっぱり忘れられなくて」







「やっぱりアイドルは恋愛禁止なの?」






2人で淡々と続けられる会話を





あたしは黙って見守ることしかできなかった。





「特に事務所から禁止令はでていないけれど、やはりみんなの夢のような存在でいる必要があるって、自分の中で思っていたんです」






だから恋愛は邪道だ。





智哉くんははっきりとそう言った。






< 180 / 275 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop