アイドルとわたし
こんなにも自分がアイドルであることを恨んだ日があるだろうか。
好きな人を愛することにも邪魔が入る。
それを覚悟でこの業界にいたつもりだけど、いざこうなると思っていたよりもキツイ。
別れしか真央を守ることができる方法がない自分にも腹が立つ。
ごめんな、真央。
あんなに我慢をさせて
守るとか言ったくせに
ずっと隣にいるって言ったくせに
なに一つ守ることができなくて。
ただ、一つだけ言わせて?
俺は顔で真央を好きになったんじゃないよ。
優しくて、根っからのSKYヲタで、俺の大切な人も大切にしてくれる。
抱きしめるだけで赤くなるピュアな所も
電話したら必ずもしもしを噛む所も
会ったら見せてくれる素敵な笑顔も
智哉くんって呼ぶふわっとした声も
全部、全部大好き。