アイドルとわたし
あたし、この人を好きになれたらどれだけ幸せなんだろうか。
どうして好きになれないのだろうか。
自分で自分が分からない。
「友達としてでも、今こうして隣にいてくれることが幸せだよ俺」
彼の嘘のない笑顔はあたしの心を痛くする。
罪悪感でいっぱいになる。
「ごめんね」
好きになれなくて。
気持ちに答えることができなくて。
「んーん。俺が勝手にやってることだから!真央ちゃんは気にしないで」
さあ、行こうか!って明るく中原くんが言って、2人のときは行きつけのカフェに向かった。
ライブは今日。
参戦服でもなんでもない。
でも、久しぶりに…
この胸のどきどきはどうしたらいいのだろうか。
2時間後。
ライブが始まる。