アイドルとわたし
「俺は気づくに一票、かな」
爽くんがニコッと優しく笑う。
「でもさ、真央ちゃん、気づいた所で連絡してくれるかな」
「ばか!伊月!」
確かに伊月の言う通りだ。
俺から真央に一方的に別れを告げて
会わずに、真央の気持ちを聞かずに別れた。
そんな俺を真央はきっと軽蔑しただろう。
「いいんだ。たとえ連絡がなくてもそんなの俺が悪い。
ただ、俺の気持ちが届けばそれでいい」
「リーダー…」
「大丈夫だよ。絶対に届く!」
瞬の言葉に勇気をもらって
「じゃあ、この曲出す。これを俺のソロにする。もし、真央から連絡が来なかったら俺からする。」
もう、うじうじしていたくないんだ。
また側にいてほしいんだ。