アイドルとわたし
「本当にありがとう」
こいつらとグループが組めて良かった。
そのあとみんなに背中を押され、事務所にも許可を得に行った。
俺には1人の愛する女性がいること。
それをマスコミに発表したいということ。
相手は一般の女性であること。
メンバーの承諾は得ていること。
まあ、言わなくても分かると思うけど大分揉めた。
SKYは下積みの時代が長い。
人気がでるまでに7年かかった。
それが安定してきている今、なぜわざわざ人気が落ちるような事をするのか。
リーダーなのに。
でも俺も負けなかった。
後悔はしたくない。
俺も一度はその考えで手放した彼女だったけれど、やっぱり俺には彼女が必要で、本気で愛していること。
社長も、マネージャーも珍しく引かない俺に相当驚いていた。
今まで会社やマネージャーの言うことにNOと言ったことがなかったから。
「智哉。お前の真剣さは伝わった。
ただ、彼女は一般の女性だろ?大丈夫なのか?」
社長も引っかかる所はそこらしい。
彼女が一般人であること。