アイドルとわたし
そう言ってニコッと笑う真央の笑顔は
優しさの中に覚悟が伝わる強さが見える。
どこまでもカッコよくて
男の俺が尊敬しちゃうよ。
「「どうか、暖かく見守ってください」」
2人で頭を下げると一斉に鳴るシャッターの音。
シャッターの音は昔から苦手だ。
なんだか悪いことをしているつもりになるから。
でも、今俺の隣にいる愛しいキミ。
真剣な表情で語るキミに、会場は飲み込まれていたよ。
あーあ、きっとまたスカウトマンに目つけられたんだろうな。
頭を上げて真央を見ると、真央も俺を見上げた。
へへっと照れた笑いを浮かべる真央が愛しくてたまらない。
「ずっと、俺のそばにいてね」
自然とこぼれた言葉。
もう、手放すのは嫌なんだ。
キミがまた隣にいなくなる日がくることがこんなにも怖い。
「こんな派手な会見開いちゃったら、浮気なんてできないなあ(笑)
すぐにばれちゃう」
浮気なんてさせねえよって言おうとしたのに。