アイドルとわたし
「…ありがと(笑)」
桃の照れ笑いは
きっとこの世で1番愛らしい。
大学の帰り道を2人で歩く。
この時間が、あたしはとても好きだ。
桃の隣はいつだって暖かい。
あたしの居場所。
「じゃあね、真央」
「うん、ばいばい桃」
いつもの所で桃とわかれ、
あたしはなんの人目も気にすることなく、智哉くんのマンションに向かった。
「おじゃまします」
今日は早く仕事が終わるらしいから、先にご飯を作って待っているつもり。
…だったのに。