アイドルとわたし





「…入ります」




智哉くんが待ってると言っていたスタジオは何故か真っ暗で





あたしの着ているウェディングドレスが妙に目立った。






「智哉くん…?スタッフさん…?」




あたしが声を掛けると




ぱっと明かりがつく。





「…」





どうしよう。




「真央…」







智哉くんのスーツ姿がかっこよすぎて言葉が出てこない。






だめだ。





「すごく、綺麗だよ…



ははっ、ほんと、想像以上…」






顔を真っ赤にして口を抑える智哉くん。





「智哉くんこそ…



かっこよすぎて言葉がでなくなっちゃったよ…」







ゆっくりゆっくり智哉くんに近づいて





お互い向き合った。






「智哉くん、なんでこんな…」





ウェディングドレスなんて着させてくれたの?











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