アイドルとわたし
アイドルとわたし
「アメリカ?!」
「うん、今日からアメリカロケなんだ」
「そっか。
気をつけて行ってきてね!」
「うん、ありがと♪」
智哉くんと付き合って2年が経ちました。
あたしは無事大学を卒業した。
さすがに公になってしまった以上、芸能界でマネージャーをやることは困難だと察し、今は智哉くんのお家で専業主婦をしております。
智哉くんは30歳になり毎日おじさんになったなあって連呼する。
8歳歳上の、自慢の彼氏。
「真央もそろそろ観念して芸能界くればいいのに(笑)
もう十分人気あるんだからさ(笑)」
「それは宮川智哉の彼女で話題性があったからだよ。
あたし一人の力だったら無理だったもん。
そんな甘い世界じゃないし」
「ふふ(笑)
ほんと、自分に厳しいんだから(笑)」
朝ごはんを食べ終えた智哉くんが立ち上がり
「じゃあ俺行くけど
知らない人が来ても開けちゃダメだよ!?
ついていったら…」
「もうそれ聞き飽きたから(笑)
行ってらっしゃい(笑)」
お父さんみたいな彼を見送った。