石榴
出合い

 受験に失敗し、地元から離れた大学に進学した私は、やりたいこともなく誘われるがままに入ったサークルの先輩でいたのが旦那だった。

 旦那はいつもにこにこして、柔らかい物腰の男だった。先輩として頼りになるというよりは、何でも話せる優しい兄のような人だった。

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