私的日常記録
「というか松田君左利きなんだ?」
「そうだよ!レミちゃんに俺の新しい1面を知ってもらえて嬉しいよ!」
「サァヤ出来た?」
「背けた横顔とうなじが神々しいね!」
「顔を近づけるな!はぁはぁはぁはぁ首に息がかかって気持ち悪い」
「俺の息で感じて!?はぁはぁはぁはぁ」
「だからそれ止めろ」
「松田犯罪だけはよせよ? 」
もっと前に助けてほしかったと思うが、松田君の頭を鷲掴みして私から引き剥がしてくれた吉田君のことは心の中で神と崇めることにする。
私は左側の人影を脳内補正で消滅させて作業に没頭する。
こういう工作系の作業は好きだ。
出来上がったときの達成感もだけど作業に没頭してる時が好き。
1つの事に熱中するのは私の長所であり短所だ。
「俺はレミちゃんにいつも夢中だよ!」
ついでに聴覚補正もしておこうか?
「出来た!どうだこれぞ私の傑作『N2 O2 大気だぜ!』だ!崇め奉るがよい!……ってしまった!」
「サァヤ、旅行始まって割とすぐから皆にバレてるよ?」
「マジかwwww諏訪湖に飛び込もう!」
「お前泳げないだろ止めとけ」
「レミちゃんが飛び込んでも俺が必ず助けるよ!」
「私泳げるから平気。」
一回一回ボケなきゃ話が進まないこの行動班はきっともうすぐ滅びる。
サァヤは静かだと思っていたら作業に集中していたらしい。
その弾みで素が出て今まで「ん?」状態だったクラスがサァヤに向ける視線を「あぁ。」に変えることに成功したようだ。
大川 紗綾の仮面剥がれたり
「見て見てレミ!どう?継ぎ目に窒素と酸素入れてみた!」
「うん、空気が入っちゃっただけだよね?」
「ヒドイwwwwそれ言っちゃアカンwww」