先輩、それはセクハラです。
「あ、生徒会長じゃん」
夏樹はこの痴漢さんの顔をまじまじと見ながら言った。
せーとかいちょー?なんですかそれは。
悪の組織の頂点に立つあの人ですか。
あ、ゴンザレスか
「おい誰がゴンザレスだ。どこの外国人だよ。」
「なぬっ!私の心が読まれてしまった…だと!?」
「普通に口にでてた。」
そ、そんな…
あのせーとかいちょーとやらは人の心が読めるのか……
「あーもう!とりあえず俺、雑務が残ってるから行くわ。もうクラスは確認できただろ?」
そう言ってゴンザレスは去っていった。
「にしても無駄にイケメンよね、生徒会長」
いけめん?イケイケな麺!!!
あれのどこがイケイケな麺なのですか!!!!
イケイケな麺とはつるっとのどごしがあって食べ応えのある最高品質の麺のことを指すのですぞ!!!!
夏樹は日本語を理解してないのですな。
「ほら、ぼーっと突っ立ってないで、1組いくわよ」
「へーい」
いっちっくみー
いっちっくみーー
どーしてあなたは1組なのぉー
あぁー私はこんなにもー
あなーたをー思っているのにーー
うーーんーーーこぉぉーーーー
作詞作曲:ぜんぶおれ
これは大ヒット間違いなしだな。軽く500億枚は売れるはずです。
いい曲が出来て満足した。ふと、視線を上げると夏樹の姿が見えない。
はぐれちったのかな
なんて呑気に考える。
とりあえず1組探さなきゃ
「あぁーーいぃぃぃぃちぃぃぃぃくぅぅぅみぃぃぃ」
大声で歌った。
他の生徒に不審な目で見られた。