ten years
そして19時


彼は、いつにもまして早くきていた。


付き合って間もない頃は、しょっちゅうデートに遅刻して私は、今来たばかりだからと嘘をつく。

さぁ行こうか?


手をつなぎ彼がエスコートしてくれた。


心の声)うわぁ~綺麗…高そう。でも私の為に…

私は、いつにでもなく胸が躍っていた。


心の声)こんなとこ来るって分かっていたらもっとマナーを勉強してくるんだったな。


そしてなんとか食べ終わった。


そしていよいよおまちかねのプロポーズ


『薫、俺のワガママで10年間待ってくれてありがとう。きっとこの先、薫となら20年、30年共に暮らして行けると思う。そして僕と一緒に幸せを築いていこう…』


『薫、愛してる…結婚ししよう。』


遼平は、指輪のケースを開けた。


指輪を付けてもらった私は、涙を浮かべ


『はい』と大きく下に頷いた。


まるで夢のような時間だった。
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