MOMENTWORLD
荒神 瞬
なぜこんなにも眠いのだろう。

そうだ。

昨日は徹夜でゲームをしていたっけ、。

「おい、荒神」

よく通るダンディな声。

俺のクラス担任渋谷の声だ。

周りからは軽蔑の視線が感じられた。

瞬は気にしていない。

だるそうな態度、声で

「すみません」

と言う。

そのような言動が

オール1の内申(通知表最低評価)を

たたき出したのだろう。

そう。

瞬はどん底の中学生活を送っている。



放課後


「瞬ー!今日インできる?」

鬼龍 ゆうきの声は元気満々だが、

目元にはくまができ、

どこかゲッソリとしている。

「もちろん」

コイツとは親友でありゲーム内では相棒だ。

こんな生活を続けてていいのか。

そんなことを思いながらもダラダラと

中2の冬が終わろうとしている。


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