心が聞こえる
「じゃあ次の質問! 今、彼氏はいますか?」
その空気を変えようと、美香が手を前に突き出して聞く。
「一応、芸能人だから、恋人がいても『いない』って答えなさい、って事務所に言われてるんだけど……
だからってことじゃなくて、残念ながら、本当に今は彼氏いないんだよね」
「えー。そんなに可愛くて綺麗なのに、彼氏いないなんて、もったいなーい。
理恵の周りにいる男は、みんな見る目ないんだね」
テーブルに身を乗り出して、少し怒った口調で言う美香。
「美香は悠と付き合ってどれくらいなの?」
「私達は、大学一年の時に知り合って付き合い始めたから、もう三年以上かな」
「へぇー、結構長いんだねー。
――一輝は? 彼女とかいるの?」
「俺も、残念ながらいないよ」
少し開き直りぎみで、背もたれに寄りかかりながら答える。
「こいつはさ、恋愛に関してうといんだよ」
親指で一輝を指しながら、、からかいぎみに少し笑いながら理恵に教える悠。
「なっ! 別にうとくないよ!
ただ、ちょっと……縁が薄いだけだよ……」
あまり自信無さそうに反論する。
「――まっ、恋人いない同士、頑張りましょ♪」
そう言って、テーブルの上に手をかざす理恵。
一瞬、意味が分からず困惑する三人。
「ほら、何やってんの? 一輝も手だして!」
理恵に急かされ、手をかざすが、理恵の手からは少し浮かせて手を重ねる。
「ちゃんと手を重ねなきゃダメでしょ!」
理恵はそう言って、その上から、もう一方の手を重ねる。
『あっ……』
思わず戸惑いの声を出してしまう三人。
「何? 何か変?」
その声に、理恵は不思議そうな顔をする。
「いや、別に……」
悠は、慌てた表情で受け流す。
《……変なの……》
重なった手を通して、理恵の心の声が聞こえてくる。
一輝は、少しずつ自分の鼓動が早くなっていくのを感じていた。
「……じゃあ、良い相手が見つかるように、気合を入れて――頑張るぞ!」
重なった手を一瞬下げて、気合を入れる理恵。
「じゃあ気合も入ったところで、私からも皆に質問しても良い?」
イスに座り直しながら、三人を見回す理恵。
その空気を変えようと、美香が手を前に突き出して聞く。
「一応、芸能人だから、恋人がいても『いない』って答えなさい、って事務所に言われてるんだけど……
だからってことじゃなくて、残念ながら、本当に今は彼氏いないんだよね」
「えー。そんなに可愛くて綺麗なのに、彼氏いないなんて、もったいなーい。
理恵の周りにいる男は、みんな見る目ないんだね」
テーブルに身を乗り出して、少し怒った口調で言う美香。
「美香は悠と付き合ってどれくらいなの?」
「私達は、大学一年の時に知り合って付き合い始めたから、もう三年以上かな」
「へぇー、結構長いんだねー。
――一輝は? 彼女とかいるの?」
「俺も、残念ながらいないよ」
少し開き直りぎみで、背もたれに寄りかかりながら答える。
「こいつはさ、恋愛に関してうといんだよ」
親指で一輝を指しながら、、からかいぎみに少し笑いながら理恵に教える悠。
「なっ! 別にうとくないよ!
ただ、ちょっと……縁が薄いだけだよ……」
あまり自信無さそうに反論する。
「――まっ、恋人いない同士、頑張りましょ♪」
そう言って、テーブルの上に手をかざす理恵。
一瞬、意味が分からず困惑する三人。
「ほら、何やってんの? 一輝も手だして!」
理恵に急かされ、手をかざすが、理恵の手からは少し浮かせて手を重ねる。
「ちゃんと手を重ねなきゃダメでしょ!」
理恵はそう言って、その上から、もう一方の手を重ねる。
『あっ……』
思わず戸惑いの声を出してしまう三人。
「何? 何か変?」
その声に、理恵は不思議そうな顔をする。
「いや、別に……」
悠は、慌てた表情で受け流す。
《……変なの……》
重なった手を通して、理恵の心の声が聞こえてくる。
一輝は、少しずつ自分の鼓動が早くなっていくのを感じていた。
「……じゃあ、良い相手が見つかるように、気合を入れて――頑張るぞ!」
重なった手を一瞬下げて、気合を入れる理恵。
「じゃあ気合も入ったところで、私からも皆に質問しても良い?」
イスに座り直しながら、三人を見回す理恵。