ふたり
「そッかぁ―‥、なんか初恋みたい。
アタシの初恋もそんな感じだった‥。」
は‥初恋。
「唯尋の初恋‥?」
「そ―。初恋。あんときはさ-、何処が好きとか、何が好きとか関係なくてさ、
ただただ好きだったな-と思ってさ‥。」
唯尋が何処か切ない、でも大切な物を思い出す様に話した。
「いっこ上の先輩だったんだァ-‥。
その人。初恋の相手。
部活の先輩でさ-、何でもハッキリ言う奴でさ、
しかも超無愛想。笑!
アタシさ-、すっごいイライラしちゃっててさ‥、
ある時言っちゃったの。
"言い方ってもんがあんでしょッ"
ってさ。
それからかなぁ-‥。
良く喋るようになったの。
喋るって言っても、あ-言えばこ-言う。
みたいな感じ♪笑
でも、大切だったんだ‥。
その時間。
楽しかったんだ‥。
その時。
何よりも‥ね?
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