ふたり
「本当大丈夫?」
そう言って心配そうに顔を覗きこんできた彼は、
大人びている綺麗な顔立ちで、髪が茶色くて、金のメッシュが入っていて、少し‥いやかなりヤンキー。
「ほ、本当‥だ、大丈夫で、す。」
スラスラ言葉が出てこない‥泣。
「‥。てか、新入生!?」
「え‥と、はい。」
「もしかして、迷ってる‥?」
え‥?
間違えた‥?
「‥?え‥道間違えたかな?」
「ぢゃ送ってくよっ!ココ2年のとこだし‥。 」
た‥助かった。場所全然分んなかったんだよ‥ね?
「あ‥有り難う、ご、ございます。た、助かります‥。」
「いえいえ~!んぢゃ何組?え-っと、名前何て言うの?聞いてなかった!笑ちなみに俺は‥淳。成瀬淳(ナルセ ジュン)淳でい-から!」
「え‥と、仲本奈雫、です‥。い、1年D組の‥。」
「よろしくな!奈雫。」
そう言って笑った淳は少し幼く見えて、凄くかっこよかった。
だから、私の顔は赤くなった。
その顔をを隠すように下を向いて、小さく
「よ、よろしく‥、です。」
と言うのが精一杯だった。