恋色デイズ
私の指示で、愛梨が代わりにドアの方まで行ってくれた。
「望月くん、わざわざどうしたの?」
「あ、愛梨先輩!穂香先輩は?」
「見ての通り、今お取り込み中。
だから、あたしが代わりに用件聞いて、穂香に伝えるよ。で、何?」
「いや、あの…用件っていうか、ただ穂香先輩と話したいな~と思って、来ただけです」
「はあっ?」
ノートからチラッと目を離すと、愛梨が呆れた顔して戻って来るのが見えた。
「愛梨、なんだって?」
「いや、それが……望月くん、穂香と話したくて来たみたいだよ…」
「えっ?」
わ、わざわざ話しに、ここまで来たの?
「穂香、行ってあげたら?」
「あ、まだいるの?」