恋色デイズ


食べてる時、やっぱりちょっと恥ずかしいけどね…。


そう思いながら、黙々とお弁当を食べ続け、あっという間に昼休みが終わりを告げようとしていた。


「…そろそろ、帰りましょうか」


望月くんの言葉に、私も立ち上がった。


望月くんは、どんなに時間がなくても、必ず私を教室の前まで、しっかりと送ってくれていた。


勿論今日も、ちゃんと教室の前まで来てくれた。


「じゃ、先輩、また来ますね」


いつもこんな言葉を残して、足早に自分の教室まで帰って行くのだ。


なんか、申し訳ない気がするけど、望月くん曰く、


「僕がしたくてやってるだけなんで、穂香先輩は気にしなくて大丈夫ですよー」


…との事だ。



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