恋色デイズ
高1にも関わらず、まだ声変わりしていない望月くんに対し、呼んだ声は、もう声変わりをしている低い声だった。
「おー、珀。おはよ」
……“珀”という名前を呼んだ望月くんの視線の先には、1人の男子がいた。
望月くんより、頭1つ分背が高い。
その男子は望月くんに近付くと、爽やかな笑顔を見せた。
「おはよー。つか、女と一緒かよ。
カノジョか?」
ニヤニヤと嫌らしく笑う男子を横に、望月くんはあたふたと慌て出した。
「ち、違うから!ていうか、珀にも話してあった筈でしょ」
「…えっ、もしかして、この人が要が言ってた先輩なのか?」
……ん?
「な、なんか、話が理解出来ないんだけど……」